遠い日のこと

 なんとなく野球場に足を運ぶ。プロ野球選手のドキュメンタリーを作っていた時以来なので7年ぶりのことだ。大学野球だったので、観客も多くなく、ゆったりした気分で打球を追う。バッターボックスにたつと球場は本当に大きく見えるのだが、客席で見ると小さく、易々とフェンスオーバー出来そうな気になってくる。しかしというか、やはりというか、球場に屋根があってはならない。プロ野球の人気を再燃させたいのなら、ドーム球場を辞めるというのが一番てっとり早いと思うのだが。

 熱心に野球に取り組んでいたころから20年近く経つが、遠い日のこととは言え、球場にいると心が泡立ってくる。