2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

高橋和巳の小説

わが解体―高橋和巳コレクション〈10〉 (河出文庫)作者: 高橋和巳出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 1997/02メディア: 文庫 クリック: 4回この商品を含むブログ (6件) を見る かつて、ほんの20年ほど前まで、「進歩的知識人」というジャンルがあり、論…

「運命の人」

四国へ出張する空港で山崎豊子の「運命の人」を購入。外務省機密漏洩事件を材にした小説であるが、山崎豊子の本はすぐに読めるので、行き帰りで読めてしまう。同じく現代史をベースにする前作「沈まぬ太陽」よりも、主人公の描写に陰影があるため、読後感の…

帰郷

野暮用があって実家に少しだけ帰る。何年か前、初めて訪れた妻が「中国の田舎みたい」といった本当に何もない故郷ではあるが、その変わらぬ姿が、胸に沁みるようになった。 帰郷しても、旧知の人達とは殆ど没交渉なのだが、今回は、一人の幼なじみと偶然出会…

つんどく

古本屋で古い文庫本を仕入れて、つん読する。高橋和巳「憂鬱なる党派」村松友視「トニー谷ざんす」干刈あがた「ウォークインチャコールグレイ」など。系統がなさすぎて、自分の肥やしとして有効に積み上がっていかない読書である。学生のころは一冊一冊の記…

遠い日のこと

なんとなく野球場に足を運ぶ。プロ野球選手のドキュメンタリーを作っていた時以来なので7年ぶりのことだ。大学野球だったので、観客も多くなく、ゆったりした気分で打球を追う。バッターボックスにたつと球場は本当に大きく見えるのだが、客席で見ると小さ…