2008-03-01から1ヶ月間の記事一覧

桜と食の安全と

桜の樹の下には屍体が埋まっている! これは信じていいことなんだよ。何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。俺はあの美しさが信じられないので、この二三日不安だった。しかしいま、やっとわかるときが来た。桜の樹の下…

実録・連合赤軍 あさま山荘への道程

久し振りに映画館で映画を見た。ぜひ見たいと思っていた「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」。映画館は満員で、ほとんど団塊の世代以上のように見受けられた。 内容は、自分の中で容易には言語化できないほど圧倒的で、その昏さは「時代」という一言で片…

 what you can do for your・・・

ここ1週間、朝から深夜まで会社の中にこもりっきりになっているうちに、街ではもう桜が満開を迎えているようだ。さかのぼればこの1ヵ月、他部署の人たちと頭をつきあわせ、喧々諤々、議論百出、自分は何のために今このことをしているのかという思いに引き…

人物を等身大に描くということ

日曜日、取材で東大を訪れる。実人生で全く縁がない場所である。 安藤忠雄氏が建築した福武ホールという建物の中で若い3人を取材させていただいた。とても楽しく取材させていただいたが、それはそうと安藤忠雄氏は2度ほどお会いさせていただいたことがある…

NHK特集「どんなご縁で」

夜、お気に入りのドキュメンタリーを見る。NHK特集「どんなご縁で」。個人的に5本の指に入る番組で、いつも自分が迷ったら見ているような気がする。がんに侵された老作家と、認知症を患う妻の愛と葛藤の物語。ほとんどがイメージカットと証言でつづられ…

BS放送記念日特集「映像メディアはどうなるのか」

会社に出て仕事をしようと思うが、あまりにも天気が良いので自転車でちょっと離れた公園まで遠出して作業をすることに。大勢の人が気持ちよさそうに体を動かしているのを見ながら、パソコンに向かうのは不思議な気分である。 早朝にHDDにたまっていく一方…

野に咲く花のように

最近、日中は会議や交渉事が目白押しな一方で、真夜中に海外のリサーチャーとの取材連絡がある関係で、とかく、一日が長い。HDDにはドキュメンタリーがたまっていき、本を読むスピードもかなりおちて、体内が乾いていくような感覚だ。 会議を主催している…

最相葉月「星新一 一00一話を作った人」

先週末から読み始めた最相葉月の「星新一 一00一話を作った人」をようやく読了。 最近、何かとばたばたで本を読む時間がとれずにいたが、圧倒的な傑作だった。 図書館にあったシリーズを全部読み終えてしまうと、ぱたりと関心を失った。 あれほど熱中した…

 春の一日

梅が満開近い近所の公園を散歩したり、たまった新聞の切り抜きをしたりの休日。 購読している毎日新聞を読み返していると、今週もいろんな記事がありました。タイトルをあげると さよなら「銀河」乗車記 おちおち死んではいられない 建築家 槙文彦さん 明日…

最近の若者達は・・・

京都へ出張して、深夜まで10歳ぐらい年下の人たちと一緒に過ごす機会があった。 僕自身「最近の若者達は・・・」と呼ばれるにはいささかトウが立ちすぎているが、いつの時代も、大人達が考えるよりも、若い世代の人たちはしっかりしていて、むしろ大人達が…

京都へ

京都へ出張。東海道新幹線沿線は小糠雨というには大粒な雨が降っている。金曜日のせいなのか、のぞみの自由席は立ち見まで出ている。京都までは2時間10分なので、資料を読んで、少しうとうとして、読みかけの本を読んで、というかんじが調度よい。 関東の…

普通の一日

定刻より早く会社に行って、日中取材に出て、夜、要点を整理しなが取材メモを作り、今後の方向性を検討し、こまごまとした庶務をこなし、帰宅する。普通の一日である。 最寄駅から帰路につく途中、妙齢のお姉さんが、さっそうと歩きながら何か自分に陶酔する…

 企画のことを考える/「対角線上のモハメドアリ」

寒さが随分と緩んできたので、近所を散歩しながら、考え事をする。 週末に、先輩プロデューサーと先輩ディレクターと会食する機会があり、改めて大いなる刺激をもっらたので、自分の現在の問題意識と描きたいものなどを、歩きながら思い浮かべていった。 休…

NHKスペシャル「ミラクルボディ第一回 アサファ・パウエル」

今日から、始まったNHKスペシャルの大型シリーズ「ミラクル・ボディ」。ハイスピードカメラなど最新鋭のテクノロジーを駆使してトップアスリートの真髄に迫るドキュメンタリーは、驚きと楽しみ、そしてスペクタクル感に満ち溢れていて圧倒的でした。サイ…

 車中の親子/永沢光雄「愛は死ぬ」

昨日、最終のバスで帰宅していると、先に乗っていた親子らしき2人が大きな声で熱心に話をしているのに注意をひかれた。話の主導権は主に息子が握っていたのだが、どうやら大学生で、就職活動中らしい。この日も何社かセミナーを受けてきたらしく、いささか…

 フィッツジェラルド「ジャズエイジのこだま」/NHKスペシャル「映像の世紀」

気がつけば同じ本を何度も買ってしまうことがあるけれど、スコット・フィッツジェラルドはそんな作家だ。 この前、高田馬場の古本屋街で、定価より高い値段で絶版になったフィッツジェラルドの文庫本を買ったら、実家に同じ文庫本が2冊もあった。 フィッツ…

  日常の豊饒さ/吉本隆明「恋唄」

他部署の先輩が作った番組を見た。まだ具体的な放送日は決まっていないそうだが、90分サイズの長編ドキュメンタリーである。驚いたのは、番組が全くのノーコメントであること。近年のテレビ番組では、殆ど見られない演出方法だろう。下町に暮らす老夫婦と…

川崎泰資・柴田鉄治「組織ジャーリズムの敗北」

書店に平積みされていた「組織ジャーリズムの敗北」という本を衝動買いし、一気に読む。 とても重い内容で、肺腑にずしりと来た。つまりは、非日常的な事態の場合のみではなく、凪の日常において個々人がどのように振る舞うことが出来るのかが問われているの…