テレビとは人の「表情」

 出張でHDDにたまったままになっていたドキュメンタリー番組をまとめてみました。
NHKスペシャル「愛美さんが教室に戻れる日」NNNドキュメント「箱車の喜び」BS世界のドキュメンタリー「Growing Up Online」など。
 NNNドキュメントが印象的でした。

障害を抱えながらも人々の助けを借りて地域の中で自立して生きる人々がいます。米原ろしゅうさん、74歳。思うように動かせるのは口と左手だけです。しかしひとり暮らしには生きる喜びがあるといいます。その「自立生活の喜び」を他の障害者たちに伝えていくことが、今、米原さんの喜びになっています。米原さんは自宅の空き部屋を、自立を夢見る若者達に安く貸し出しています。会社も設立して入居した障害者にヘルパーを派遣しています。集まった若者達は、米原さんと生活を共にしながら、自立を目指しています。番組を通して人間の自立を考えます。(番組HPより)

 抄録だけみると、なんども言及されてきたテーマというようにも思えますが、出演者の表情が実に良く記録されていて、見終わったら後に、爽快な読後感が残りました。ドキュメンタリーを成立させる要件は、それこそ星の数ほどあるとは思いますが、その大切な一つは人間の「表情」を記録することであることを改めて考えました。「表情」は、制作者のあまたの意匠をいとも簡単に凌駕して、見るものに多くのことを伝えてくれるのです。