ハイスピードカメラという妙味

 出張を終え帰京。撮影の疲れと同時に肝臓の疲れを感じる。ロケに出ると、お酒を飲みながらスタッフと番組の方向性についてじっくりと話しあうことが多いので、どうしても酒席が長くなりがちだ。でも、番組と向き合っていくために不可欠なプロセスでもある。

 夜はNHKスペシャル「ミラクルボディ第3回 ハイジャンプ 翼なき天才」を見る。面白い。面白さを解析すると、番組の売り物のハイスピードカメラの妙味以外のところによるものも大きいと思う。凡人には到底わかりえない、もしかすると本人にもわかっていないのかもしれない、トップアスリートたちの「孤独」が実にいいのである。

 ハイスピードカメラを使って、上司におこられる部下とか、きれいな女の子に色目を使うおじさんとか、そういう様子を撮影しても、ハイスピードカメラの妙味が出るのではと思ったりもした。もう少し安価で撮影できるようになればバラエティ番組でもきっと多用されることだろう。