まっすぐな番組

5月3日に放送された札幌テレビ「まっすぐに智華子 〜全盲の少女と家族の13年」を見ました。全盲の少女の成長物語です。小野智華子さんを主人公にしたドキュメンタリーは継続的に放送されていて、過去に放送文化基金賞などを受賞したりもしています。

録画してあったHDDの再生ボタンを押して、番組がはじまると、あとは爽やかな風が駆け抜けるような時間でした。全盲という障害のいかんにかかわらず、智華子さんの子どもらしいまっすぐさ、時に厳しく時にやさしく傍らで見守り続ける両親・・・、そこには過剰な「意味づけ」も過剰な「感動の強要」もないのですが、家族の姿そのひとつひとつが、見る者を心に多くのものを残してくれました。

番組を制作したディレクターの星野さんが放送文化基金賞を受賞したときの言葉です。

【番組賞】NNNドキュメント‘06 まっすぐに智華子
     〜全盲の少女 母の待つゴールへ〜
このたびは、大変名誉ある賞を頂きましてありがとうございます。智華子ちゃんご家族と知り合ってもう4年が経ちます。その間、長短含めて数々放送しましたが常に大事にしてきたのは「親子の愛」でした。スポ根ものではなく彼女の人間的成長を描いていくことが最大のテーマでした。そのため水泳シーンより家庭や学校での出来事を大事にしてきました。札幌から帯広までは片道4時間半。何度も帯広に通い、日々の生活に密着。番組の中の目隠しご飯や親子喧嘩、涙の登校などはまさに生活に入り込んだからこそ撮影できたものです。今では撮影が終わると一緒に宴会?!なんてこともあります。智華子ちゃんの番組はこれからも続きます。テーマは「自立」。程よい距離を保ちつつ彼女を応援していきたいと思っています。

これからも智華子さんの成長を記録するドキュメンタリーを見たいと強く思います。